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2015年02月09日

屋島での交流

 昨年から会員になった硲(はざま)です。森林活動で心に残った出来事や考えたことなどを時々スケッチするように書いていきたいと思います。

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 屋島の森の定例活動は朝9時から始まります。東山地墓地を抜けた奥の登山道の入口付近で参加者が輪になって準備運動をしていると、二人の女性が仲よさそうに話をしながら山を降りてきました。
「今帰るとこ? 朝早いなぁ」
「そうやで。私ら今朝5時から登ったんやもん」
「イノシシ出てこうへんかった?」
「私らうるさいから、イノシシが恐がって逃げてく」
「そらそうや」
 冬の朝の澄んだ空気の中、和やかな笑いでこの日の活動が始まりました。屋島では行き交う人が挨拶し、何気ない軽妙な会話が交わされます。

 登山道に入り、左手のみかん畑の様子を見ながら少し登ると、右手にお地蔵さんが現れます。ふた月ほど前、秋の穏やかなある日、ここの丸太に座ってみんなでお弁当を食べていると、体操服を着た子どもたちがグループで山を降りてきました。体操服には、県内の小学校の名前が書かれていました。子どもたちは、手に持った紙を見ながら、お地蔵さんの前の道がふた手に分かれたところで立ち止まりました。
 Kさんが立ち上がって子どもたちの傍へ行き、地図を覗き込んで道を教えてあげました。地図には、フォレスターズかがわが生い茂った笹薮を刈って甦らせた登山道にも名前が付いていました。
「この道、おじさんたちがつくったんやで。そこにちゃんと書いといてよ」
 子どもたちはそれには答えず、さっさと山を降りていきました。
 と思ったら、背の高い男の子が一人残され、何か考えているような顔をしてこっちを向いて立っています。
「すみません。この服と同じ服を着た人たちがまた降りて来ると思うので、迷っていたら道を教えてあげてください」
 そうひとこと言って、仲間を追いかけていきました。
 少しすると、他のグループの子どもたちも降りてきました。時間をずらして出発して競争しているらしいのですが、おしゃべりしたり歌をうたったり、みんなのんびりと楽しそうに歩いていきました。


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Posted by NPO法人フォレスターズかがわ at 17:31│Comments(0)森を楽しむ
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